ご親族が孤独死で亡くなられ、警察から連絡を受けたあと、多くのご遺族が最初に直面されるのが費用の問題です。「自分が全部払うことになるのか」「故人の口座から出せないのか」といったご相談を、私どもは日常的にお受けしています。
ここでは、孤独死の葬儀費用を実際に誰が負担することになるのかを、支払いの順序に沿って整理します。神奈川全域で警察案件を専門に対応してきた村岡葬研葬儀社がご説明します。
「誰が払うのか」に、法律で決まった答えはありません
まず前提として、葬儀費用を誰が負担するかを一律に定めた法律の規定はありません。相続人が均等に負担すると決まっているわけでも、長男が払うと決まっているわけでもありません。
過去の裁判でも、喪主が負担するという考え方、相続財産から支出するという考え方、相続人が分担するという考え方が示されており、統一されていません。つまり、ご家族の間で話し合って決めることになります。
実際には、葬儀を手配された方が支払うのが原則です
実務上は、葬儀社と契約された方、つまり喪主となられた方に請求が行きます。これは法律というより契約の問題です。私どもも、ご依頼をいただいた方にご請求することになります。
そのため、あとから他のご親族に分担をお願いされる場合は、立て替えである旨を先に伝えておくことをおすすめします。孤独死のケースでは、疎遠だったご親族が複数いらっしゃることも多く、事後に話を持ちかけると折り合いがつきにくくなりがちです。
故人様の預貯金は、その場ですぐには使えません
「故人の口座から葬儀代を出せばいい」とお考えの方が多いのですが、金融機関が死亡を把握した時点で口座は凍結され、通常は相続手続きが済むまで引き出せなくなります。
現在は、遺産分割が終わる前でも相続人が一定の範囲で払い戻しを受けられる制度が設けられています。ただし上限や必要書類は金融機関によって扱いが異なりますので、あてにされる場合は事前に直接ご確認ください。手続きには時間もかかるため、火葬までに間に合わないことが多いのが実情です。
相続放棄をお考えなら、支払う前にご確認を
ここは特に注意が必要な点です。故人様の預貯金など相続財産から葬儀費用を支払うと、相続を承認したものとみなされる可能性が指摘されています。社会通念上、相当な範囲であれば問題にならないとする考え方もありますが、判断が分かれる領域です。
孤独死のケースでは、負債の有無がわからないまま進むことも少なくありません。相続放棄を少しでもお考えなら、費用を支払う前に弁護士や司法書士にご相談ください。孤独死・自死のあとの特殊清掃と遺品整理でも、この点に触れています。
葬祭扶助|費用を負担できない場合の制度
ご相談の中には、「気持ちとしては見送りたいが、どうしても費用が出せない」という方がいらっしゃいます。この場合に検討できるのが、生活保護法に基づく葬祭扶助です。
厚生労働省が示す2026年度(令和8年度)の基準額では、大人の場合に1級地・2級地で222,000円以内、3級地で194,300円以内とされています。対象になるかどうかは、故人様ではなく葬儀を行う方の経済状況で判断されます。そして葬儀の前に申請することが必要で、火葬を済ませてからでは支給されません。お住まいの福祉事務所にご確認ください。
葬祭費・埋葬料は、葬祭扶助とは別の制度です
この二つは名前が似ているため、非常に混同されやすいところです。葬祭扶助が「困窮している方への扶助」であるのに対し、葬祭費や埋葬料は健康保険に加入していれば受け取れる給付です。経済状況は問われません。
金額や申請先は加入先や自治体によって異なり、申請には期限があります。孤独死の場合でも受け取れますので、忘れずに手続きしてください。詳しくは警察対応・孤独死でも受け取れる葬祭費・埋葬料で解説しています。
孤独死では、葬儀以外の費用も見ておく必要があります
孤独死の場合、費用は葬儀だけで終わらないことがあります。発見までに時間が経っていれば特殊清掃が必要になりますし、遺品整理の費用もかかります。賃貸住宅であれば、原状回復について貸主から話が出ることもあります。
これらは葬儀費用とは別枠です。全体でいくらになるのかがわからないまま進むと不安が大きくなりますので、早い段階で見通しを立てておかれることをおすすめします。
当社にご依頼いただく場合の費用
村岡葬研葬儀社の警察対応プランは、税込363,000円からです。警察署へのお迎えから、ご安置、行政手続き、火葬までを一括で承ります。追加請求はいたしません。
お支払いは現金一括または銀行振込で、原則として施行前のお支払いをお願いしておりますが、ご事情によっては後払いのご相談も承ります。まず概算だけ知りたいという段階でも構いませんので、遠慮なくお申しつけください。
神奈川で費用が心配なときは
村岡葬研葬儀社は、警察案件を専門に、神奈川全域で24時間365日ご相談を承っています。孤独死・変死・自死・検視後のご遺体対応を通算400件以上お手伝いしてきました。
費用のことは、ご家族の間でも切り出しにくい話です。だからこそ、まず外部の私どもに事情をお話しいただくほうが整理しやすいこともあります。孤独死の葬儀もあわせてご覧ください。匿名でのご相談も承っております。