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検視と検案の違い|警察介入時にご遺族が知っておくべきこと

公開日: 2026年5月28日

ご家族の急死警察から連絡を受けたとき、「検視」「検案」「検死」という似たような言葉を耳にして混乱されるご遺族は多くいらっしゃいます。本記事では、それぞれの違いと流れ、所要時間、費用、ご遺族が知っておくべきポイントを、警察介入葬儀の専門社の立場から解説します。

「検死」とは総称・「検視」と「検案」は別の手続き

まず最初に押さえておきたいのは、「検死」は俗称・総称であり、正式な法律用語ではないということです。実際の手続きには「検視」と「検案」という2つの異なる工程が存在し、それぞれ異なる人が異なる目的で行います。

用語 行う人 目的 根拠法
検視 検察官・司法警察員(警察官) 犯罪性の有無の判断 刑事訴訟法第229条
検案 医師(警察医・監察医) 死因の医学的判定 医師法第19条・第21条
検死 (俗称) 上記2つの総称的表現 法律用語ではない

つまり、警察介入時には 検視=警察の仕事/検案=医師の仕事 という分業が行われています。

検視とは何か

検視は、刑事訴訟法第229条に基づき、変死またはその疑いのあるご遺体について、検察官または検察官の指示を受けた司法警察員(実務上は警察官)が行う手続きです。

検視の目的

検視の主目的は、死亡が犯罪によるものかどうかを迅速に判断することです。具体的には以下を確認します。

  • ご遺体の発見状況
  • ご遺体の外表所見(傷・痣・着衣等)
  • 現場の状況・遺留品
  • 周辺の状況・目撃情報
  • 生前の生活状況・健康状態

検視を行う場所

  • 自宅・施設で亡くなった場合: 現場で実施
  • 病院搬送中・搬送後に死亡が確認された場合: 病院または警察署霊安室
  • 路上・公共施設で発見された場合: 現場または警察署霊安室

検視中のご遺族の対応

検視中、ご遺族は警察から以下のような聞き取りを受けます。

  • 亡くなった方の生年月日・本籍・住所
  • 最後にお会いした・連絡を取った日時と状況
  • 持病・通院歴・服用薬の有無
  • 生前の生活状況(一人暮らし・同居家族の有無)
  • 経済状況・人間関係・最近の様子

これらは事件性の判断に必要な情報なので、丁寧に答えることが、検視終了までの時間短縮にもつながります。

検案とは何か

検案は、医師がご遺体の外表を検査し、死因・死亡時刻・死亡の種類(病死・自然死・外因死等)を医学的に判定する手続きです。

検案を行う医師

検案を行うのは以下のいずれかの医師です。

  • 警察医: 各都道府県警察が委嘱している医師(一般的)
  • 監察医: 監察医制度のある一部の地域に限定
  • 大学医学部の法医学教室の医師: 解剖まで進んだ場合

医師は単独で、または検視の警察官と同時に作業を進めます。

検案の内容

  • ご遺体の外表検査(着衣を脱がして全身を視診・触診)
  • 簡易な体表的所見の確認
  • 死後経過時間の推定
  • 既往歴・服薬歴・生活背景との突合
  • 必要に応じて検体採取(血液・尿等)
  • 死因の確定または推定

外表検査だけで死因が判明しない場合、解剖(行政解剖または司法解剖)へ進むことがあります。

死体検案書の発行

検案が完了すると、医師は 死体検案書 を発行します。これは死亡届の提出と火葬許可申請に必須の公的書類で、死亡診断書と同等の法的効力を持ちます。

医師から葬儀社・ご遺族に死体検案書が渡されることで、ご遺体の引き取りが可能になります。

検視・検案にかかる時間

警察介入時の所要時間は、事案により大きく異なります。

事件性なし・死因明確な場合

  • 半日〜1日(最短数時間)で検視・検案が完了し、ご遺体が引き渡されます

事件性なし・死因不明な場合

  • 1日〜3日程度かかることがあります
  • 死因特定のため、追加検査や解剖が必要となるケース

事件性が疑われる場合

  • 数日〜数週間かかることもあります
  • 司法解剖まで進む場合、結果が出るまで1ヶ月以上待つこともあります

神奈川県内の典型的なケース

神奈川県内では、死因不明の場合に司法解剖や承諾解剖が選択されることがあり、解剖が入ると死因判定までやや時間がかかる傾向があります。具体的な見通しは、警察・医師の判断によります。

検視・検案にかかる費用

警察介入時の費用負担は、自治体により異なります。

検視

  • 費用なし(警察が公務として実施)

検案

  • 検案料: 一般的に2〜3万円
  • 死体検案書発行料: 5千円〜1万円
  • 検案中の搬送費(必要に応じて): 別途

自治体による負担の違い

自治体 検案費用
東京都23区 全額公費負担(ご遺族の支払いなし)
神奈川県内(横浜市含む) 原則ご遺族が全額負担
大阪市・名古屋市・神戸市 監察医制度により公費負担あり
その他の地域 多くは遺族負担

神奈川県内の警察介入葬儀では、検案料2〜3万円・検案書発行料5千円〜1万円が、葬儀費用とは別にご遺族の自己負担となります。

検視終了後のご遺体引き取り

検視・検案が終わり、死体検案書が発行された段階で、葬儀社がご遺体を引き取ります。

引き取り場所

  • 警察署霊安室
  • 病院
  • 監察医務院(該当する地域の場合)
  • 大学医学部法医学教室(解剖済の場合)

引き取り時の必要書類

  • 死体検案書(原本)
  • ご遺族の身分証明書
  • 印鑑(場合により)

引き取り後の流れ

  • 葬儀社の安置施設・斎場・ご自宅へ搬送
  • ドライアイス処置
  • ご対面
  • お顔・お身体の状態確認
  • 葬儀日程の打ち合わせ
  • 火葬場予約

ご遺族が知っておくべき注意点

① 検視中はご遺体に触れられない

検視・検案が完了するまで、ご遺族はご遺体に触れることができません。最後のお別れは検視終了後となります。

② 検視終了の時刻は読みにくい

「いつご遺体が引き取れるか」は事案次第で、警察からも明確な時間は伝えられないことが多いです。葬儀社に連絡しておけば、検視終了の連絡を待ち、即時引き取りに動けます。

③ 死体検案書のコピーを取っておく

死体検案書は死亡届の提出時に役所に提出すると返却されません。年金・保険・銀行手続き等で複数枚必要になることが多いため、必ずコピーを取っておくことをおすすめします。

④ 検案料の支払いは事前確認

神奈川県内の場合、検案料はご遺族の負担となります。検案を行う医師により請求書のタイミングや支払い方法が異なるため、葬儀社経由で確認するとスムーズです。

⑤ 心情的負担への配慮

検視・検案の手続きは、ご遺族にとって精神的に厳しい時間です。一人で抱え込まず、専門の葬儀社や、必要に応じてグリーフケアの専門家に相談することをおすすめします。

よくあるご質問

検視と検案はどう違うのですか?

検視は警察官による事件性の確認、検案は医師による死因の判定です。「検死」はこの2つをまとめた俗称で、正式な法律用語ではありません。

検視・検案にはどれくらい時間がかかりますか?

事件性がなく死因が明確なら半日〜1日、死因不明で追加検査が必要な場合は1〜3日、解剖が入るとさらに時間がかかります。具体的な見込みは警察・医師の判断によります。

検案費用は誰が払うのですか?

神奈川県内では原則ご遺族の負担です。検案料2〜3万円・死体検案書発行料5千〜1万円程度が目安で、葬儀費用とは別にかかります。

警察介入葬儀のご相談は専門社へ

検視と検案の違いを知っているだけでも、警察介入時のご遺族の不安はかなり軽減されます。しかし実際の対応には、警察署とのやり取り、医師との連絡、検視終了後の即時引き取り、ご遺体の搬送・安置・修復・葬儀手配まで、多岐にわたる実務が必要です。

村岡葬研葬儀社は、横浜市鶴見区に拠点を置く警察案件専門の葬儀社として、通算400件以上の警察案件に対応してまいりました。横浜市を中心に、神奈川県内全域へ迅速に対応いたします。

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