離れて暮らす親やきょうだいに何度電話をしてもつながらない。そんなとき、まず思い浮かぶのは「警察に頼んでいいのだろうか」ということではないでしょうか。結論からいうと、近くの方や管理会社に確認しても様子が分からず心配なときは、ご家族が住んでいる地域の警察署に相談できます。倒れているなど命に関わる状態が疑われるときは、迷わず110番や119番に連絡してください。持病がある、直前に体調がすぐれないと話していたなど心配が強いときは、身近な確認を待たずに警察へ相談してください。この記事では、連絡が取れないときに順に何をすればよいか、警察に伝えること、そしてその後に起こりうることを、公的な情報にそってご説明します(2026年10月時点)。
まずは、身近なところから確認します
連絡が取れない理由は、携帯電話の電池切れや入院、旅行など、心配のいらないものであることも少なくありません。まずは、ほかのご家族や親しい知人、勤め先など、本人の様子を知っていそうな方に連絡してみてください(持病がある、直前に体調がすぐれないと話していたなど心配が強いときは、この確認を待たずに警察へ相談してください)。
近くに頼める方がいれば、自宅まで様子を見に行ってもらうのもひとつの方法です。ただし、無理に家の中に入ろうとするのは避けてください。郵便受けに郵便物がたまっていないか、夜になっても明かりがついたままになっていないかなど、外から分かる様子を伝えてもらうだけでも、次に何をすべきかの判断材料になります。呼びかけても応答がない、中で倒れているかもしれないなど、命に関わるおそれがあるときは、様子を見に行った方からその場で110番や119番に連絡してもらってください。
賃貸住宅なら、管理会社や大家さんにも相談を
ご家族が賃貸住宅に住んでいる場合は、管理会社や大家さんにも状況を伝えておきましょう。国土交通省の「大家さんのための単身入居者の受入れガイド」は、入居者の安否に関わる異変があった場合の対応方法の例として、隣室や同じ階の入居者への状況の確認、水道やガス、電気のメーターの確認、連帯保証人や知人への電話での確認などを挙げています(出典:国土交通省「大家さんのための単身入居者の受入れガイド(第5版)」をもとに要約)。
管理会社や大家さんがどこまで対応できるかは、物件や契約によって違います。ご家族から連絡があったことを伝えておくだけでも、異変に気づいたときに知らせてもらえる場合があります。
警察に相談するときは、住まいの地域の警察署へ
緊急ではない相談には、警察相談専用電話「#9110」があります。ただし、政府広報オンラインによると、#9110は電話をかけた場所を管轄する警察本部等の総合窓口につながります(出典:政府広報オンライン「暮らしの相談(安心・安全)」)。遠方からかけると、ご家族が住む地域ではなく、ご自身がいる地域の警察につながることになります。なお、#9110は土日祝日や夜間は当直や音声案内で対応しています。
そのため、離れて暮らすご家族のことは、ご家族の住まいを管轄する警察署に直接電話で相談するのが分かりやすい方法です。管轄の警察署は、その都道府県警察のホームページで調べることができます。命に関わるおそれがあるときは、#9110や警察署への相談ではなく、すぐに110番・119番に連絡してください。
警察に伝えておきたいこと
相談の電話では、次のことを落ち着いて伝えられるよう、手元に書き出しておくとスムーズです。ご家族の氏名と生年月日、住所、最後に連絡が取れた日時とそのときの様子、持病や体調のこと、ひとり暮らしかどうか、鍵を持っている人がいるかどうか、そしてご自身の連絡先です。
警察がその後どのように確認するかは、状況や地域によって変わります。警察官が建物の中に立ち入れる場面は法律で限られており、相談すれば必ず室内まで確認してもらえるとは限りません。どのように確認してもらえるのか、その結果をどう知らせてもらえるのかを、相談の際にたずねておくと安心です。
行方が分からないときは、行方不明者届という手続きもあります
家にもいないようで、どこにいるのか分からないという場合は、行方不明者届を出すことも考えられます。国家公安委員会規則(行方不明者発見活動に関する規則)は、届出先を行方不明となった時の住所または居所を管轄する警察署としており、配偶者その他の親族などが届出をできると定めています。
遠方に住んでいて管轄の警察署へ行くのが難しい場合は、ご自身の住所を管轄する警察署などで受理できるとする規定もあります(同規則第6条第2項)。神奈川県警察のように、電話では受理できないと案内している警察もありますので、最近の写真など、手がかりになるものを持って警察署へ相談してください。
高齢のご家族なら、地域の相談窓口も
ご家族が高齢の場合は、その地域の地域包括支援センターも相談先のひとつです。介護保険法にもとづく施設で、高齢の方やそのご家族からのさまざまな相談を受けています。地域で住民の相談に応じる民生委員も、身近な相談相手です。
どこまで対応してもらえるかは自治体によって異なりますが、日ごろの様子を知る人とつながっておくことは、いざというときの助けになります。ご家族が住む市区町村のホームページで、担当の地域包括支援センターを調べることができます。
もし、亡くなっていたら
つらいことですが、警察の確認でご家族が亡くなっているのが見つかることもあります。その場合、警察は亡くなった原因や身元を明らかにするための調査を行い、変死の疑いがあれば検視を行います(検視は法律上は検察官が行うもので、警察官が代わって行うことが認められています。刑事訴訟法第229条)。神奈川県警察は、ご遺体を一時お預かりすることがあること、ご遺族や関係者に生活状況などをうかがうこと、ご自宅の様子を確認し写真撮影をすることを案内しています。
その後、身元の確認や、ご遺体のお引き取りへと進みます。流れの全体は孤独死で警察が来たら|遺族がすべき対応の流れに、身元確認の立ち会いについては警察から身元確認を求められたらにまとめています。遠方からすぐに駆けつけられないときは、その事情を警察の担当者に伝え、身元の確認やお引き取りをどのように進めるかを相談してください。
ひとりで抱えずに、ご相談ください
村岡葬研葬儀社は、警察が関わるご逝去のあとのお迎え、安置、行政手続き、火葬までをお手伝いしている葬儀社です。全国からのご相談を24時間365日お受けしており、お迎えは最短30分(地域により異なります)です。プラン料金は全国一律で、火葬料は各地の斎場の実費、ご実家など遠方の地域への搬送は別途お見積りとなります。
「警察から連絡が来たが、遠くてすぐには行けない」「この先どうなるのか知りたい」という段階でも構いません。お電話やLINEで、いまの状況をお聞かせください。