ご家族を自死(自殺)で亡くされたあと、気持ちの整理がつかないまま、警察での手続きやご葬儀、お部屋のことなどが次々に押し寄せてきます。誰に何を話せばよいのか分からず、ひとりで抱え込んでしまう方も少なくありません。この記事では、自死遺族の方が気持ちのつらさ、同じ経験をした人との語り合い、賃貸や相続などの法律の悩みについて相談できる窓口を、国や支援団体の公式情報にもとづいてご紹介します(電話番号・受付時間は2026年10月時点の各公式ページの記載です)。
いま「消えてしまいたい」「死にたい」という気持ちがある方は、この先を読む前に、次の見出しの窓口に電話をしてください。
「死にたい」と感じたときは、すぐに相談を
厚生労働省のサイト「まもろうよ こころ」には、つらい気持ちを受け止める電話窓口が掲載されています。#いのちSOS(0120-061-338)は24時間365日、無料でつながります。いのちの電話(0120-783-556)は、毎日16時から21時までと、毎月10日の午前8時から翌日午前8時まで受け付けています。IP電話からは03-6634-7830(通話料有料)につながります(出典:厚生労働省「まもろうよ こころ」電話相談窓口)。
同じサイトでは、LINEやチャットで相談できる窓口も紹介されています。声に出して話すのがつらいときは、文字での相談も選べます。命の危険が差し迫っているときは、119番に連絡してください。
自死遺族のつらさは、めずらしいものではありません
いのち支える自殺対策推進センターは、自死・自殺による死別に特徴的な反応として、悲しみ、抑うつ、孤独感、自責、罪悪感、恥などを挙げています。「なぜ気づけなかったのか」と自分を責める気持ちも、こうした反応のひとつです。
同センターは、こうした状態が長く続いたり、日常生活に支障が出たりする場合には、医療や保健の専門家に相談することも重要だとしています。眠れない、食べられないといった状態が続くときは、早めに医療機関や保健所に相談してください。
自死遺族のための電話相談
自死で身近な人を亡くした方のための専用の電話相談もあります。NPO法人全国自死遺族総合支援センターの自死遺族相談ダイヤル(03-3261-4350)は、公式サイトによると木曜14時から18時、日曜13時から17時(祝日を除く)に受け付けています。配偶者、子ども、親、きょうだい、パートナー、職場の同僚などを亡くした方が対象です(出典:全国自死遺族総合支援センター「電話相談」)。メールでの相談は24時間いつでも送信でき、返信はおおむね1週間以内とされています(出典:全国自死遺族総合支援センター「メール相談」)。
受付時間は変わることがありますので、おかけになる前に公式サイトでご確認ください。
お住まいの地域の公的な相談窓口
都道府県や政令指定都市には、こころの健康の相談を受ける精神保健福祉センターがあり、保健所でも相談ができます。国の自殺総合対策大綱は、精神保健福祉センターや保健所の保健師などによる遺族等への相談体制を充実することを掲げています。
どこに電話すればよいか分からないときは、「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556)が使えます。電話をかけた場所の都道府県・政令指定都市の公的な相談機関につながる番号で、受付の曜日や時間は地域によって異なります。通話料がかかり、050で始まるIP電話からはつながらない点にご注意ください。
同じ経験をした人と話せる「分かち合いの会」
家族や友人には話しにくいことも、同じように大切な人を自死で亡くした人の前でなら話せる、ということがあります。自死遺族が集まって思いを語り合い、聴き合う場は「分かち合いの会」「遺族のつどい」などと呼ばれ、各地で開かれています。
全国自死遺族総合支援センターのサイトでは、都道府県ごとに会の情報が紹介されています。主催は保健所や精神保健福祉センター、民間の団体などさまざまで、予約が必要かどうかも会によって違います。自死遺族どうしの交流を目的とする一般社団法人全国自死遺族連絡会もあります。参加するかどうか、いつ参加するかは、ご自身のペースで決めて構いません。
賃貸物件や相続など、法律の悩みの相談先
いのち支える自殺対策推進センターは、亡くなった場所や原因によっては、相続に加えて賃貸トラブルなどの法的な課題に直面する場合があるとしています。賃貸住宅で亡くなった場合に、家主側から損害賠償を求められることもあります。請求を受けたときは、支払いや書類への署名をする前に、まず専門家に相談することをおすすめします。
自死遺族支援弁護団の全国自死遺族法律相談ホットライン(050-5526-1044)は、毎週水曜12時から15時に受け付けています。どこに相談すればよいか分からないときは、法テラスのサポートダイヤル(0570-078374)で、法制度や相談窓口を案内してもらえます。受付は平日9時から21時、土曜9時から17時(祝日・年末年始を除く)で、オペレーターが個別の法律相談をするわけではない点にご注意ください(出典:法テラス「お電話でのお問合せ(法テラス・サポートダイヤル)」)。相続には期限のある手続きもありますので、早めの相談をおすすめします。
親を亡くしたお子さんへの支え
お子さんが親を自死で亡くした場合は、お子さんへの支えも考えたいところです。あしなが育英会は、病気や災害、自死などで親を亡くした子どもたちを、奨学金、教育支援、心のケアで支えている民間非営利団体です。親を亡くした子どもたちが交流できる「レインボーハウス」では、保護者向けのプログラムも用意されています。
お子さんの様子で気になることがあれば、学校のスクールカウンセラーや、地域の保健所に相談することもできます。
ご葬儀のことで迷われたら
相談先を探すこと自体がつらく感じられる時期もあると思います。いますぐ全部に連絡する必要はありません(ただし、ご自身に「死にたい」「消えてしまいたい」という気持ちがあるときは、最初にご紹介した窓口にすぐご連絡ください)。必要になったときに、この記事を見返していただければと思います。ご葬儀の進め方については、自死(自殺)された方のご葬儀|検視後の流れと家族葬・直葬の選び方でご説明しています。
村岡葬研葬儀社は、警察が関わるご逝去のあとのお迎え、安置、行政手続き、火葬までをお手伝いしている葬儀社です。全国からのご相談を24時間365日お受けしています。ご葬儀の形や、どなたにどう伝えるかといったことも、決めきれないままご相談いただいて構いません。