警察署の霊安室にご家族が安置されている方へ
このたびは、心よりお悔やみ申し上げます。警察から「ご遺体は署でお預かりしています」と伝えられ、いつまでそこにいるのか、費用はかかるのか、自分は何をすればよいのか——次々に浮かぶ疑問に、答えが見つからずにいらっしゃるかもしれません。
まず結論から申し上げます。警察署の霊安室(遺体安置室)は、死因や身元を確かめる調べが済むまで、ご遺体を一時的にお預かりしておく場所です。法律は、調べが済んで身元が分かれば、警察署長が「速やかに」ご遺族などにご遺体を引き渡すと定めています(犯罪捜査の手続きが行われる場合は、捜査に支障がないと認められてから)。死因・身元調査法や死体取扱規則に安置の日数の定めはなく、お引き取りの時期は事案ごとに違います。
以下、警察が取り扱うご遺体についての法律(死因・身元調査法)と国家公安委員会の規則(死体取扱規則)の内容(2026年10月時点)をもとに、霊安室での安置からお引き取りまでをご説明します。お困りのときは、24時間365日いつでもお電話ください。お名前を伺わずにご相談をお受けすることもできます。
警察署の霊安室は、調べのあいだの「一時的な安置場所」
ご自宅で療養中に、かかりつけの医師が死亡診断書を作成できる場合などを除き、病院以外で亡くなられた方や、亡くなった原因がはっきりしない方のご遺体は、警察が取り扱います。変死の疑いがあるときや、犯罪によると認められるときは、検視(刑事訴訟法第229条)や捜査の手続きが行われ、それ以外のご遺体については、警察署長が死因と身元を明らかにするため、ご遺体の外表や発見された場所を調べ、関係者に話を聞くなどの調査を行います(死因・身元調査法第4条)。必要があれば、医師などによる薬物の検査や死亡時画像診断などの検査(同法第5条)、解剖(同法第6条)が行われることもあります。犯罪捜査のための解剖(司法解剖)は、これとは別の手続きです。
こうした調べのあいだ、ご遺体は警察署の霊安室などに安置されます。霊安室は、ご家族がゆっくりお別れをするための場所ではなく、調べが済むまでご遺体をお預かりしておく場所だとお考えください。ご対面できる時期や形については、警察に安置されているご家族と会えますか で詳しくご説明しています。
安置される期間|日数の決まりはなく「調べが済み次第」
死因・身元調査法第10条は、死因を明らかにするために必要な措置がとられたご遺体について、身元が明らかになったときは、速やかに、ご遺族などに引き渡さなければならないと定めています。言いかえると、霊安室に安置される期間は「何日まで」と決まっているのではなく、次のような調べの進み方によって変わります。
| 調べの状況 | お引き取りの時期への影響 |
|---|---|
| 検視・検案で死因が分かり、身元もはっきりしている | 調べが済めば、引き渡しの連絡が来る |
| 検査や解剖が必要と判断された | 検査や解剖が終わるまで、お引き取りはその後になる |
| 身元の確認に時間がかかっている | 指紋やDNA型による照会などが済むまで待つことがある |
| 犯罪捜査の手続きが行われている | 捜査に支障がないと認められてから引き渡される |
犯罪捜査の手続きが行われるご遺体は、死体取扱規則第5条により、引き渡してもその後の捜査に支障を及ぼすおそれがないと認められる場合に、身元が分かれば速やかに引き渡すとされています。「あと何日で引き取れるか」は、担当の警察官に今の状況を聞いておくのがいちばん確かです。日数の考え方は 検死にかかる時間は何日? でもご説明しています。
霊安室での安置に費用はかかるのか
警察署での安置の費用について、当社が確認した範囲では、全国共通の公式な案内は見当たりませんでした。費用がかかるかどうかは、担当の警察署にご確認ください。一方、警察が関わるお亡くなり方では、次のような費用がかかることがあります。
- 検案や死体検案書の費用/東京23区のように公費でまかなう地域もあれば、神奈川県内のように原則としてご遺族の負担になる地域もあり、扱いは地域によって異なります(検案費用はいくら・誰が払う)。
- 警察署から安置先までのお迎えの費用/ご遺体は寝台車でお運びします。葬儀社に依頼するのが一般的です。
- 承諾解剖が行われる場合の費用/ご遺族の負担になることがあります。
- お引き取りのあとのご安置・火葬・ご葬儀の費用/ご安置の場所や、ご葬儀の形によって変わります。
当社の料金とこのほかにかかるものは、下の「村岡葬研葬儀社のご案内」にまとめています。
お引き取りのとき|死因の説明と「引取書」
調べが済むと、警察署から「ご遺体を引き取ってください」と連絡が入ります。法律と規則は、お引き取りの場面について次のように定めています。
- 警察署長は、ご遺族などに、死因その他参考となる事項の説明を行う(死因・身元調査法第10条。犯罪捜査の手続きが行われたご遺体は、その後の捜査や公判に支障を及ぼさない範囲で説明する=死体取扱規則第5条)
- ご遺体は、着衣と所持品とともに引き渡される(同法第10条・規則第5条)
- 警察署は、引き渡しの際に「死体及び所持品引取書」を受け取る(規則第6条)。引き取る方はこの書面を記入して提出する
亡くなった原因について分からないことがあれば、このときに担当の警察官へ遠慮なくお尋ねください。お引き取りの際に求められる身分証明書などの持ち物や、当日の流れは 警察署からご遺体を引き取る流れ にまとめています。持ち物は警察署によって違うことがあるため、連絡を受けたときに担当の方へご確認ください。
ご自家用車で、寝かせた状態のまま安全にお運びするのは現実的ではないため、寝台車を持つ葬儀社にお迎えを頼むのが一般的です。引き取りの連絡が来る前でも、葬儀社に相談だけしておくことはできます。どこに安置するかを先に決めておくと、連絡を受けてからの動きが楽になります。
引き取る方がいないとき・身元が分からないとき
ご家族の事情で、ご遺体をお引き取りすることが難しい場合もあります。法律は、そうした場合についても定めています。
- ご遺族などに引き渡すことができないときは、警察署長は、死亡地の市町村長(東京23区は区長)にご遺体を引き渡す(死因・身元調査法第10条第1項ただし書き、死体取扱規則第5条第1項ただし書き)
- 身元を明らかにすることができないと認めるときは、ご遺体が所在する地の市町村長に引き渡す(同法第10条第2項、同規則第5条第2項)
- 埋葬や火葬を行う方がいないとき、または分からないときは、死亡地の市町村長が火葬などを行う(墓地、埋葬等に関する法律第9条)
このとき市町村が行う火葬などの費用は、法律上、まず故人が遺した金銭などから充てられ、足りないときは相続人、相続人から弁償を受けられないときは扶養義務者の負担とされています(墓地、埋葬等に関する法律第9条第2項による行旅病人及行旅死亡人取扱法第11条の準用)。ご遺体をお引き取りしない場合でも、あとから自治体から連絡が入ることがあるため、決める前に担当の警察署や市区町村の窓口に確かめておくと安心です。
疎遠だった親族の方に警察から連絡が来て、引き取るかどうか迷われることもあると思います。費用のことも含めて決めかねている段階でも、ご相談いただければ、当社のプランでかかる費用を事前にお見積もりします。関係が遠いご親族の方ができることは 身寄りなし・引き取り手のない葬儀 もご覧ください。
遠くに住んでいて、すぐに警察署へ行けないとき
離れて暮らすご家族が亡くなり、警察署が遠方にあることもあります。警察署の名前と担当の方、それから警察に言われたことを、お電話でそのまま教えてください。当社から警察署に連絡を入れてお迎えの調整をし、ご安置の場所を一緒に決めていきます。
当社のプラン料金はどの地域でも同じで、お迎えに追加の遠方搬送費はかかりません(火葬料は各地の斎場の実費)。亡くなられた場所から離れたご実家などへご遺体をお運びする場合の搬送費は、距離に応じて事前にお見積もりします。お引き取りの際に、どなたが警察署へ行く必要があるかは警察署によって扱いが異なるため、当社から担当の方に確認してご案内します。
村岡葬研葬儀社のご案内|料金とお支払い
村岡葬研葬儀社は、警察が関わるお亡くなり方のご葬儀を専門にしています。拠点は横浜市鶴見区の本社と東京事務所で、全国のご依頼に対応しており、どの地域でも窓口とご料金は当社です。これまでお手伝いした警察関連のご葬儀は、通算400件以上です。お迎えは最短30分(地域により異なります)で伺います。
中心となるのは警察対応プラン(税込363,000円〜)で、警察署へのお迎え、3日間までのご安置、直葬・火葬式が含まれます。必要に応じて、ご遺体修復プラン(税込121,000円〜)や家族葬プラン(税込539,000円〜)を組み合わせられます。
プランとは別に、次の費用がかかる場合があります。
- 火葬料(各地の斎場の実費)
- 検案や死体検案書の費用(ご遺族の負担となる地域の場合)
- ご実家など遠方の地域までの搬送費(距離に応じて事前にお見積もり)
- 4日目以降のご安置料(1日11,000円〜)
お見積もりでご説明していない費用を、あとから請求することはありません(4日目以降のご安置や、追加のサービスをご希望の場合は、事前にご説明・お見積もりします)。お支払いは現金または銀行振込のいずれも一括で、原則は施行前、ご事情によっては後払いもご相談いただけます。クレジットカード払い・分割払いはご利用いただけません。火葬場のご予約・お手続きもお手伝いします。お迎えについては 遺体搬送・ご遺体の引き取り、全体の流れは 警察対応の葬儀 もご覧ください。
よくあるご質問
警察署の霊安室には、何日まで安置してもらえますか。
死因・身元調査法や死体取扱規則には、安置できる日数の定めは置かれていません。法律は、死因を明らかにするための措置がとられ、身元が分かったときは、速やかにご遺族などに引き渡すと定めています。検査や解剖、身元の確認に時間がかかると、お引き取りはその後になります。犯罪捜査の手続きが行われている場合は、捜査に支障がないと認められてからの引き渡しになります(死体取扱規則第5条)。今の状況は担当の警察官にお尋ねください。
霊安室での安置に費用はかかりますか。
当社が確認した範囲では、警察署での安置の費用について全国共通の公式な案内は見当たりませんでした。費用がかかるかどうかは、担当の警察署にご確認ください。検案や死体検案書の費用は、地域によって公費のところと、ご遺族の負担になるところがあります。
霊安室で、ゆっくりお別れはできますか。
霊安室は、調べのあいだご遺体をお預かりしておく場所のため、限られた場所と時間でのご対面になることがほとんどです。落ち着いてお別れの時間を持てるのは、お引き取りして安置先へお迎えしてからです。安置先にお迎えしたあと、お顔を整えてからお会いいただくこともできます(ご遺体修復プラン:税込121,000円〜)。
引き取りのとき、警察からどんな説明がありますか。
死因・身元調査法は、警察署長がご遺族などに死因その他参考となる事項を説明し、着衣や所持品とともにご遺体を引き渡すと定めています。犯罪捜査の手続きが行われた場合は、捜査や公判に支障を及ぼさない範囲での説明になります。引き渡しの際、警察署は「死体及び所持品引取書」を受け取ることになっており(死体取扱規則第6条)、引き取る方がこの書面を記入して提出します。
家族がご遺体を引き取れないときは、どうなりますか。
法律では、ご遺族などに引き渡すことができないときは、警察署長が死亡地の市町村長にご遺体を引き渡すと定められています。埋葬や火葬を行う方がいないときは、死亡地の市町村長が火葬などを行います。その費用は、まず故人が遺した金銭などから充てられ、足りないときは相続人、相続人から弁償を受けられないときは扶養義務者の負担とされています(行旅病人及行旅死亡人取扱法第11条の準用)。引き取らない場合でも、あとから自治体から連絡が入ることがあるため、担当の警察署や市区町村の窓口でご確認ください。迷われている段階でも、ご相談いただけます。
遠方の警察署でも依頼できますか。
はい、全国からのご依頼をお受けしています。プラン料金は全国一律で、お迎えに追加の遠方搬送費はかかりません(火葬料は各地の斎場の実費)。ご実家など遠くの地域へご遺体をお運びする場合の搬送費は、距離に応じて事前にお見積もりします。
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出典:警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律(第4条・第5条・第6条・第10条)、死体取扱規則(第3条・第4条・第5条・第6条)、墓地、埋葬等に関する法律(第9条)、行旅病人及行旅死亡人取扱法(第11条)、刑事訴訟法(第229条)。いずれもe-Gov法令検索の正文で2026年10月15日に確認。