大阪府監察医事務所に運ばれたご家族へ
このたびは、心よりお悔やみ申し上げます。突然の知らせに続いて「監察医事務所」という名前を聞かされ、どこで何が行われているのか分からないまま、時間だけが過ぎていく——そのような不安の中にいらっしゃるのだと思います。
先に要点をお伝えします。大阪府監察医事務所は、主に大阪市内で原因が分からないまま亡くなられた方のご遺体を、知事の委嘱を受けた監察医が検案(検査)する大阪府の機関です。犯罪捜査を目的とした制度ではありません。大阪府の案内では、事務所でお預かりしたご遺体のお引渡しは検案日当日の夕刻ごろが目安とされており、それまでに葬儀社を決めておく必要があります。
以下、大阪府が公表している案内(2026年10月時点)に沿って、お引渡しの段取り、死体検案書の手数料、ご葬儀までを順に見ていきます。ご相談は24時間365日、お名前を伏せたままでも構いません。
大阪府監察医事務所の役割|大阪市内と市外で体制が違います
大阪府監察医事務所(大阪市中央区馬場町)は、死体解剖保存法にもとづく監察医制度の事務所です。大阪府の案内によると、業務は次の2つです。
- 伝染病・中毒・災害で亡くなった疑いのあるご遺体や、そのほか死因が明らかでないご遺体を、監察医が検案(検査)すること
- 検案によっても死因が分からない場合に、死因を明らかにするため行政解剖を行うこと
必要に応じてエックス線CT撮影(死亡時画像診断)や、血液・組織などの検査も行われます。年報で公表されている最新の年(令和5年)では、年間の検案数は5,740体、そのうち解剖は369体とされています。
ここで知っておいていただきたいのは、監察医が担当するのは原則として大阪市内だという点です。大阪府の説明では、犯罪の疑いがない場合の死因の調べ方は次のように分かれています。
| 亡くなられた場所 | 犯罪の疑いがない場合の調べ方(大阪府の説明) |
|---|---|
| 大阪市内 | 監察医による検案・解剖(死体解剖保存法)。解剖は監察医の判断による |
| 大阪市以外の府内 | 医師による検案(医師法)。解剖は承諾解剖(死体解剖保存法)で、ご遺族の承諾が必要 |
大阪市内の行政解剖について、府は「遺族の同意は不要」と説明しています。一方、大阪市外で犯罪の疑いがない場合は、医師が検案を行い、解剖を行うときはご遺族の承諾が必要です(承諾解剖)。なお、犯罪が疑われる場合(司法解剖)や、犯罪の疑いが低い場合(死因・身元調査法による解剖など)は、これとは別の手続きで調べられます。同じ大阪府内でも、どこで亡くなられたかによって手続きが変わることを、まず押さえておいてください。
お引渡しは「検案日当日の夕刻ごろ」が目安
CT撮影や各種の検査、行政解剖が必要になった場合、ご遺体は監察医事務所へ運ばれ、一時的に預けられます。この場合、ご遺体のお引渡しは監察医事務所で行われ、大阪府はご遺族に事務所までお越しいただくよう案内しています。大阪府の案内のポイントは次のとおりです。
- お引渡しの時刻は、検案日当日のおおむね夕刻を目途としている
- あらかじめ葬儀業者との打ち合わせをすませておくよう求めている
- 具体的な時刻は、取り扱いの警察署を通じて連絡がある
つまり、検案が行われるその日のうちに、お迎えの段取りを決めておく必要があります。警察から連絡を受けた時点で葬儀社が決まっていなくても、まずはご相談ください。当社にお電話いただければ、警察署からの連絡の内容を伺い、お迎えまでの段取りを一緒に整えます。
葬儀社に求められている「お棺」と「複数名」
大阪府監察医事務所は、ご遺族から葬儀業者へ、次の点を伝えるよう求めています。
- ご遺体を運ぶ際の損傷などを防ぐため、必ずお棺を持参すること
- 安全に納棺するため、複数名で来所すること
あわせて、駐車場が狭く、場内での面会は他のご来場の方の妨げになるため、場内でのご遺体との面会は控えるよう協力が求められています。監察医事務所の場内でゆっくりお別れするのは難しいため、ご対面は、お引き取りのあとの安置先で落ち着いて行っていただく形になります。当社はこの案内を踏まえてお迎えの段取りを整え、ご安置ののちにご対面いただけるよう準備します。解剖を受けられたあとでも、お身仕度を整えてからお会いいただけるよう手を尽くします(ご遺体の修復・復元。ご遺体修復プラン・税込121,000円〜)。
死体検案書の手数料は2万円|窓口で納入
火葬や戸籍の手続きには、市区町村へ「死亡届」を出す必要があり、その添付書類として監察医事務所が死体検案書を交付します。2026年10月時点で府が案内している内容を、表にまとめました。
| 項目 | 大阪府監察医事務所の案内 |
|---|---|
| 交付手数料 | 2万円(大阪府衛生行政事務手数料条例第8条)。事務所の窓口で、現金またはキャッシュレス決済で納入 |
| 再交付の手数料 | 1通2,500円(窓口は平日 午前9時〜午後5時。土日祝・年末年始は窓口での請求不可) |
| 再交付を請求できる方 | 原則として亡くなられた方の配偶者または三親等内のご親族(直接請求できない場合は委任状) |
| 郵送での再交付 | 現金書留、または郵便為替による請求も可能 |
| 死因が「検索中」のとき | 死因が特定されるまで2か月程度かかる。保険金等の請求に支障が出る場合がある |
府は、保険金の請求などではコピーで足りる場合もあるとして、受け取った死体検案書を複数部コピーしておくことを勧めています。また、生命保険の給付にあたって、保険会社などが監察医事務所に検案内容を文書で照会する仕組みもあります。手数料(生命保険関係の証明書1通8,900円)は照会した側が納めるもので、照会にはご遺族の同意書が必要です。死因欄が「不詳(検索中)」のものは照会を受け付けていないため、保険のお手続きを控えている方は、この点も念頭に置いておいてください。
手数料や受付時間は改定されることがあります。手続きの前に、大阪府監察医事務所の公式ページでご確認ください。
当日の動き方|ご家族が準備しておくこと
- 担当の警察署と担当の方の連絡先を控える/お引渡しの時刻は警察署を通じて伝えられます。
- 葬儀社に連絡する/お棺と複数名でのお迎えが必要になるため、早めの連絡が安心です。
- 死体検案書の手数料(2万円)の準備/事務所の窓口で、現金またはキャッシュレス決済で納めます。
- 監察医事務所でのお引渡し/所在地は大阪市中央区馬場町1-6(大阪メトロ・JR「森ノ宮駅」から徒歩圏)。
- 安置先でのご対面・死亡届の提出/死体検案書を添えて市区町村へ提出し、火葬の手続きへ進みます。
大阪府はお引渡しの際にご遺族の来所を求めていますが、大阪から離れた場所にお住まいで、当日の夕方までに駆けつけられないこともあるでしょう。その場合の扱い(代わりの方が受け取れるかなど)は、担当の警察署・監察医事務所に当社から確認し、進め方をご案内します。
村岡葬研葬儀社のご案内|大阪でのご依頼と料金
警察案件を専門とする当社は、横浜市鶴見区の本社と東京事務所を拠点に、全国からのご依頼をお受けしています。警察関連のご葬儀は、これまで通算400件以上をお手伝いしてきました。大阪でのご依頼でも、お申し込みの窓口とご料金は当社です。
料金は、ご安置(3日間まで)と直葬・火葬式までを含む警察対応プランが税込363,000円〜。お身体を整えるご遺体修復プラン(税込121,000円〜)や、通夜・告別式を行う家族葬プラン(税込539,000円〜)もお選びいただけます。どの地域でも同じプラン料金で、お迎えのための遠方搬送費を上乗せすることはありません。ただし火葬料は、各地の斎場の実費です。
このほかにかかるものとして、火葬料、監察医事務所に納める死体検案書の手数料(2万円)、ご実家など遠くの地域までご遺体をお運びするときの搬送費(距離に応じて事前にお見積もり)、プランに含まれる3日間を超えるご安置の費用(4日目以降1日11,000円〜)があります。お支払い方法は現金または銀行振込で、いずれも一括です。原則として施行の前にお支払いいただきますが、ご事情があれば後払いもご相談いただけます。カードや分割でのお支払いはお受けしていません。
火葬場のご予約やお手続きもお手伝いしますので、どこで火葬をすればよいか分からない段階でのご相談で構いません。全体の流れは 警察対応の葬儀、ご遺体のお迎えについては 遺体搬送・ご遺体の引き取り もご覧ください。
よくあるご質問
監察医事務所に運ばれたということは、警察に疑われているのでしょうか。
監察医制度は犯罪捜査を目的とした制度ではないと、大阪府は説明しています。原因が分からないまま亡くなられた方の死因を明らかにするための手続きで、令和5年には5,740体の検案が行われています。
ご遺体はいつ引き取れますか。
大阪府の案内では、監察医事務所でお預かりしたご遺体のお引渡しは、検案日当日のおおむね夕刻が目安です。具体的な時刻は、取り扱いの警察署を通じて連絡があります。それまでに葬儀社との打ち合わせをすませておくよう求められています。
監察医事務所で、ゆっくりお別れはできますか。
駐車場が狭く、他のご来場の方の妨げになるため、場内でのご遺体との面会は控えるよう大阪府から協力が求められています。ご対面は、お引き取りのあとの安置先で落ち着いて行っていただけるよう、当社で準備します。
死体検案書にはいくらかかりますか。
大阪府監察医事務所の死体検案書の交付手数料は2万円で、窓口で現金またはキャッシュレス決済で納めます。再交付は1通2,500円です(2026年10月時点の大阪府の案内)。手続きの前に公式ページで最新の内容をご確認ください。
家族が反対すれば、解剖は行われないのですか。
大阪市内で監察医が行う行政解剖について、大阪府は遺族の同意は不要と説明しています。一方、大阪市以外の府内で犯罪の疑いがない場合の解剖は承諾解剖となり、ご遺族の承諾が必要です。なお、市内・市外を問わず、犯罪が疑われる場合(司法解剖)や、犯罪の疑いが低い場合(死因・身元調査法による解剖など)は、この承諾の扱いとは別の手続きです。ご心配な点は、担当の警察署や監察医事務所にご相談ください。
死体検案書の死因が「検索中」となっていました。どういう意味ですか。
検査の結果を待って死因を特定している途中であることを示します。大阪府の案内では、死因が特定されるまでに2か月程度かかり、その間は保険金などの請求に支障が出る場合があります。受け取った死体検案書は複数部コピーしておくと安心です。
大阪から離れて暮らしていますが、依頼できますか。
はい、お受けしています。お電話で警察署からの連絡の内容を伺い、お迎えとご安置の手配を進めます。なお、大阪府はお引渡しの際にご遺族の来所を求めていますので、当日に来られない場合の扱いは、担当の警察署・監察医事務所に当社から確認してご案内します。亡くなられた場所から離れたご実家などへお運びする場合の搬送費は、距離に応じて事前にお見積もりします。
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出典:大阪府「ご遺族の皆様へ」「監察医制度」「監察医事務所の事務事業概要」「検案内容に対する文書照会」「監察医事務所の場所」「大阪府の死因究明等推進」、大阪府監察医事務所「令和5年 死因統計(年報)」。2026年10月8日に確認。